令和5年 八戸三社大祭 山車題名

【INDEX】


令和5年 八戸三社大祭山車審査結果

最優秀賞

内丸親睦会

法霊大明神

優秀賞 八戸市長賞

吹上山車組

雅楽舞 散手 ~紫式部 源氏物語の調べと共に~

優秀賞 商工会議所会頭賞

十一日町龍組

西王母と穆王八駿

秀作

下組町山車組
青山会山車組
八戸市職員互助会
鍛冶町附祭若者連

敢闘賞

白山台山車組
吉田産業グループ山車組
柏崎新町附祭
賣市附祭山車組
朔日町附祭
塩町附祭組

お囃子賞

新井田附祭振興会
根城新組山車組

運行賞

城下附祭
糠塚附祭組

伝統山車賞

廿六日町山車組
上組町若者連
六日町附祭若者連

※各組の山車の写真は、後日に公開予定です。



神明宮 附祭 山車題名

廿六日町山車組

 強弓 為朝

平安時代末期の武将である源為朝(1139~77)は八幡太郎義家の子孫である源為義の八男で弓の名手で有った。保元の乱では兄義朝と敵味方となり戦い敗れた為朝は伊豆大島に流された。ここでも勢力を広げる為朝の力を恐れた藤原信西の命で工藤茂光は兵船十数隻で嘉応二年四月島に攻めて来た、絶壁に立つ為朝の五人張の強弓はうなりそのかぶら矢は兵船を沈めた場面を表現した。

新荒町附祭若者連

 紀友雄 藤原千方を征伐す

天智天皇の時代、藤原千方は矢で射ることが出来ない硬い体の金鬼、城を吹き飛ばすほどの強い風を吹かせる風鬼、水を自在に操る水鬼、姿を隠し不意打ちをする隠形鬼の四鬼を率いて朝廷に反乱を起こした。反乱を鎮めるため天皇の勅命を受けた紀友雄が《草も木も 我が大君の国なれば いづくか鬼の 棲なるべし》という和歌を詠み矢で射ると四体の鬼は天皇に背いた事を恥じ、己が棲むべき国ではないと退散する。そして紀友雄は、残された藤原千方を討ち果たす。

上組町若者連

 うらしま太郎

浦島太郎はカメを助け、お礼に龍宮城に連れて行ってもらい、美しい乙姫がいたり「ときのへや」があったりして楽しく毎日を過ごしている場面。

根城新組山車組

 新田義貞鎌倉攻め「龍神伝説 黄金の太刀」

新田義貞は討幕の援軍として稲村ケ崎へと駆けつけたが鎌倉幕府の防備は固く、なかなか進軍する事ができずにいた、ところが義貞が家宝の黄金の太刀を海に投じたところ、龍神が現れて潮が引き、大規模な干潟が現れたところを一気に攻め、鎌倉幕府を倒したという伝説の場面。

賣市附祭山車組

 九尾の狐伝説

近衛天皇の頃、鳥羽上皇に仕えていた侍女で寵愛を受けた玉藻前という者がいた。鳥羽院は玉藻前を寵愛し続け、何故か体調が悪くなってゆく。陰陽師の安部泰成が召され玉藻前の正体が九尾の狐であることをつきとめる。九尾の狐は那須原に逃げ、朝廷は上総介広常と三浦介義明という豪族に勅命を出し、安部泰成の陰陽道を用いて退治を命ずる。場面は上総介と三浦介、安部泰成が九尾の狐と化身である妲己と玉藻前を退治する。

吉田産業グループ山車組

 乙姫様と浦島太郎

浦島太郎の話は、浦島子伝説が原話とされ古くは、日本書記、万葉集に記述が残っており、現在普及しているストーリーは、明治以降教科書を通じて広く伝わったとされている。今年の山車は、亀を助けた浦島太郎を竜宮城に招待した乙姫様を上段中央に、楽しい時を過ごし故郷へ帰ることになった浦島太郎を山車前方展開部、山車全体に竜宮城に住む魚や人魚を配置し、 別れを惜しみ見送っている場面とした。

白山台山車組

 神話 海幸彦と山幸彦

海の魚が得意な海幸彦(兄)と山の猟が得意な山幸彦(弟)の神話。互いの道具を交換するが、山彦は海彦の釣り針をなくし争いになる。案内され向かった竜宮城で出会い、夫婦となる豊玉姫から授かった塩盈珠と塩乾珠を使い、最後は互いに許し合い平和な世が訪れる。上段主役は龍魚に乗った豊玉姫が山幸彦に塩盈珠(しおみつたま)と塩乾珠(しおひるたま)を授ける場面、向かって右展開には豊玉姫から授かった塩盈珠(しおみつたま)と塩乾珠(しおひるたま)を使う山幸彦、向かって左展開には山幸彦に攻め込んでくる海幸彦、中央は綿津見神宮に住む海神、また山車全体に竜宮城の雰囲気を表現する建物や魚達を配置しました。



法霊山龗神社 附祭 山車題名

 新・宝船

郷土八戸のこれからの未来が、明るく幸多くなることを願い、山車の上段では七福神の乗る宝船が現れ、宝船からあふれる幸福を、福娘達がかき集める場面を山車で制作いたしました。

城下附祭

 吉祥祝いの舞 ~連獅子~

「連獅子」は歌舞伎舞踊の「石橋物」と呼ばれる演目の一つであり「石橋」は中国の伝説が起源と言われ、中国の清涼山という山の奥に「石橋」という伝説の橋にまつわる話が能の「石橋」の基になっています。山車は豪華に獅子が舞い踊る場面を表現し、上段に「親獅子」を両端に牡丹を並べて配置し、中段中央部には「石橋物」に欠かせない霊獣獅子を配置している。下段は「子獅子の精」「獅子」と「狂言師(右近、左近)」を配置する構図としている。

新井田附祭振興会

 七福神 ~大漁祈願~

山車全体で七福神が八戸の漁業の大漁と益々の発展を願い、さらに八戸三社大祭の開催を祝う山車にしました。山車中央上段に主役の恵比寿を配置し、山車中央下段には布袋・福禄寿・寿老人を配置しました。右展開部には毘沙門天と八戸沖で獲れる鯨、左展開部には大黒様と弁財天、両展開部に海の安全を守る龍神様。さらに、山車随所に大漁旗と魚を配置しました。

青山会山車組

 八戸一陽来復 復活の神、大国主命

因幡の白兎ではヤガミヒメに求婚する為、兄弟達と旅をする大国主命。兄弟達の嫉妬や妬みから数々の仕打ちを受け、「焼石の罠」にはまりますが、カミムスビノカミの助けにより見事な復活劇を遂げます。やがて、スサノオの娘スセリヒメと出会い求婚を求めますが、スサノオから数々の試練を与えられます。そこでも見事に試練を乗り越えます。最も弱く虐げられていた大国主命は偉大な国作りの主となったのです。

朔日町附祭

 悪疫退散 ~疱瘡絵に込められた願い~

新型コロナウィルス流行から回復に向かっている今、再び悪疫流行が起こらないよう願いを込めた創作山車です。疱瘡絵とは江戸時代に天然痘が流行した際に魔除けとして広まった絵で、モチーフとして神仏や豪傑が描かれています。疱瘡絵に登場する神仏、豪傑が悪疫の象徴である鬼を退治する場面を山車にしており、中央に桃太郎と鐘馗、左手に金太郎をはじめとする源頼光と四天王、右手に素戔嗚、麦殿大明神、源為朝を配置しました。

十一日町龍組

 西王母と穆王八駿

西王母は中国で信仰された女神で、仙郷「崑崙山」に住み、三千年に一度咲き実る不老長寿の桃「仙桃の木」を持つ。時は周王朝五代目の皇帝「穆王」は威厳に満ちて玉座に着いていた。天下は富み栄え威光は天下に充ち満ちている。西王母は穆王の威徳により仙桃は咲いたと考え、仙桃を授ける為に降臨する。山車は八頭の馬「八駿」を従え、天下泰平を願い駆ける穆王と、孔雀や鳳凰・迦陵頻伽を従えた西王母が降臨し天下泰平を祝福する。

塩町附祭組

 歌舞伎名場面

主役の上段に「象引」の演目、中段に「連獅子」展開部に「鯉つかみ」と「藤娘」、見返しに「矢の根」を配置した歌舞伎づくしの山車です。

下大工町附祭若者連中

 水滸伝 高唐州の戦い

時の権力者高俅の従弟高廉は高唐州の長官として我が物顔に振舞っていた。高廉は義理の弟が梁山泊の李逵に殴り殺されると、激怒した高廉は梁山泊の一員柴進を捕らえ拷問にかけ監禁した。それを聞いた梁山泊の面々は、高唐州に攻め寄せた。緒戦は高廉の妖術で呼び寄せた猛獣大蛇毒虫等に大苦戦する。梁山泊は一番の妖術使い入雲龍・公孫勝を呼び寄せる。公孫勝は高廉の術をことごとく破り、高廉は身体極まり雷横によって朴刀で討たれた。

下組町山車組

 楠公奮戦の場

鎌倉時代に後醍醐天皇の倒幕運動に呼応した河内の武将楠木正成と鎌倉幕府軍との間で起こった包囲戦。主役に正成、中段にわら人形の計、下段に長梯子の計と火計、随所に大石を投げ落としたり、熱湯攻め・大木攻めなど奇抜な戦いをしている場面を表現しています。

内丸親睦会

 法霊大明神

約七百年前、和歌山県熊野や京都で修行を積んだ「法霊」という徳の高い霊験あらたかな山伏修験者が、日照り続きで農作物の不作に苦しむ八戸に辿り着いた。法霊は農民を助けようと三日三晩雨乞いの祈祷を行ったが雨は降らなかった。そこで、法霊が自身の身と引き換えにと、三崎社(現在の三八城公園付近)の池に身を投げたところ、龍に化身し天に昇り、たちまち雲が湧き上がり恵の雨を降らせ、豊作の秋を迎えることができた。

柏崎新町附祭

 西遊記 奮戦 孫悟空

物語の主人公、孫悟空が鉄扇公主から芭蕉扇を奪い、そして激しく痛めつけた事に牛魔王は激怒。牛魔王一族、鉄扇公主、紅孩児、玉面公主、如意真仙を引き連れ孫悟空に挑む。死闘を繰り広げ、やがて牛魔王は降伏する。山車は孫悟空と牛魔王一族との闘いの場面。



長者山新羅神社 附祭 山車題名

類家山車組

 源翁心昭 粉砕、禍ツ殺生石

伝説の九尾の狐の化身「玉藻前」が退治されてから歳月が流れ、下野国那須野では玉藻前の執念が「殺生石」として人々に災厄をなしていた。「殺生石」を引導すべしと夢のお告げを受けた曹洞宗の高僧「源翁心昭」は、すぐさまかの地に赴き、玉藻前の執念が宿りし石に法力を用い、金槌を振るう。辺りに地響きが轟く。はたしてその石に留まった執念は異形の姿を現したが、やがて源翁和尚の弔いを受け、二度と悪事を働かない事を誓い、再び固い石の身と変じ姿を消すのであった。

十六日町山車組

 「 天神 菅原道真 」天道を拓く

道真は幼少の頃から優れた才能で異例の出世を重ね右大臣に任命され、左大臣の藤原時平と国家を統括する。ところが突如、藤原氏の陰謀により九州に左遷され2年後に生涯を閉じる。道真の死後、京の都では災害や落雷の被害が相次ぎ、道真失脚に加わった方は次々亡くなる。これは道真の祟りだと恐れ魂を鎮めるため北野の神様として祀ることになった。場面は天から降りてきた女神が怨霊(雷神)道真を神様に祀る。下段は百鬼夜行の妖怪。

鍛冶町附祭若者連

 源平屋島合戦 扇の的

源氏の軍勢により京を追われた平氏軍は、船に乗り込み瀬戸内海にある屋島の沖へ逃げ、陸の源氏軍と対峙している。激しい高波により一時休戦としていたところに平氏を乗せた一艘が陸の方へ近寄ってくるのが見えた。その船首の竿先に扇が掲げてあるのを見た源義経は扇の射手に那須与一を指名。与一が南無八幡大菩薩と祈ると辺りは一変して凪となり、満を持して放った鏑矢は扇に見事的中。源氏平氏の双方がその腕前を褒め称えた。

八戸市職員互助会

 陰陽師安倍晴明コロナを封じる

新型コロナウイルスの蔓延は世界を震撼させ、人々の文化や風習、生活様式を一変させた。このような疫病が二度と起きないことを切に願う山車である。時は平安。陰陽師・安倍晴明は、帝の命により源博雅や式神と共に疫病の根源を探る。晴明は「疫病は呪術師・蘆屋道満の呪い」であると見破り、五芒星、四神、形代の陰陽術を使い疫病神たちを封じる。現代表現で蘇る陰陽師らの疫病大祓を、心ひとつにご覧頂きたい。

吹上山車組

 雅楽舞 散手 ~紫式部 源氏物語の調べと共に~

日本武尊の息子仲合天皇の后とされる神功皇后が、朝鮮半島で三韓征伐した様子を舞にしたもの。釈迦誕生の時に作られた曲とも言われている「散手破陣楽」。この曲を演奏すると地が鎮まるとも言われる。その舞手を主役として紫式部「源氏物語」の幻想の世界感を表現する音楽を奏でる雅楽演奏と、舞の様子を共に表現する。また、山車の前後左右にも様々な舞の様子を配置した。

八戸共進会山車組

 怪談 雪女

ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)原作や日本各地での伝説の雪女を主人公にして、白虎や白狼を自由に操り農民に害を及ぼす場面に設定したものです。

糠塚附祭組

 ~かぶあがりひょうたん~ 蕪嶋弁財天と大福人

蕪嶋神社を山車全体にイメージしました。主役に蕪嶋弁財天が八戸を見守る姿。両展開には、かぶとひょうたんで戯れる大福人。中央には海中から弁財天の尊像御鏡を引き上げる様子と男児を授かった南部道信を配置。

長横町粋組

 神女七福神と福の神々祝いの酒盛

宝船に乗って4年振りの開催を祝に現れる。船上では、琵琶の音色を聴きながら七福神が酒盛を楽しむ。鶴に乗った唐子達が大判、小判の宝の雨を降らせ景気回復、商売繁盛、無病息災を願う。七つ面を持った美女が行く末の未来を見守るめでたずくしの場面です。

六日町附祭若者連

 陰陽師「安倍晴明」

時は平安時代。都では不可解な出来事が続いていた。事件の解明を委ねられた安倍晴明は20年前に起きた平将門にまつわる事件を疑う。幼い頃に父・将門、母・桔梗を殺められた娘の瀧子を引き取った薬師の祥仙だが、実は自分の野望のため将門に呪いをかけ瀧子の両親を殺した張本人。またの名は興世王。興世王に騙されていたことを知った瀧子は封印していた妖術を解き放ち、晴明は瀧子とともに陰陽術で立ち向かう。

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