朝から充実した一日を過ごすためには、何と言っても朝銭湯。八戸で長らく息づく朝銭湯文化を味わいつつ、銭湯価格でサウナまで楽しみましょう!
1.ヤギに野菜に露天風呂!?
『熊ノ沢温泉』

自然光がたっぷりと差し込む『熊ノ沢温泉』の朝の景色
地下約800mから汲み上げた「古樹の湯」と呼ばれる源泉を、100%かけ流しで楽しめる温泉。露天風呂のほか、人工炭酸泉風呂、サウナ、マッサージ店まで併設された至れり尽くせりな施設で、遠方からもお客が集います。
平日でもオープン時間前から駐車場には常連客の車が停まり始め、時間になるとカゴを抱えていざ朝風呂へ。早朝の畑仕事を終えたお母さんなど、地元住民が続々と集まっています。

テレビのある広々としたサウナ。

露天風呂の横には、インフィニティチェアが設置してあります。サウナや風呂から出たら、緑に囲まれながら外気浴でひと息
『熊ノ沢温泉』は、八戸に東北新幹線が延伸したのをきっかけに計画が立ち上がり、2007年に開業。地域活性化を目的として、老若男女が楽しめる施設として生まれました。15年経ってもその想いは変わらず、お客の声に応えて設備をアップデートしています。

空の広さを感じる露天風呂で、澄んだ空気の朝も星空のキレイな夜もおすすめ。

湯上がりはロビーでゆっくり。マッサージ店も併設しています。
最近ではサウナ好きのためにインフィニティチェアを設置。ヤギがいるのも「お客を楽しませるため」と思いきや、館長の赤澤さんが「酪農家になりたかった」からなのだといいます。
販売している野菜も、赤澤さんが手がけたもの。“風呂やサウナでリフレッシュした後に、ヤギに触れ合って野菜を抱えて帰る”が叶うのは、実は赤澤さんのおかげなんです。

左が館長の赤澤さん

ヤギは7頭いますが、草刈りのために出張していることも。野菜の販売コーナーでエサ(50円)が買えるので、触れ合いたいならぜひ購入を。

受付前には、赤澤さんが自然農法で育てた野菜が並びます。八戸名産の黒ニンニクも要チェック!
2.朝日が神々しいサウナーの聖地。
『壽浴場』
1983年創業、家族経営で地元住民から愛される昔ながらの銭湯。サウナブームの火付け役でもある漫画に登場し、県外のサウナーも多く訪問するようになりました。

浴場は明るく、陽を浴びながら湯船に浸かると元気が湧いてきます。
朝5時の営業時間前からフライング気味に入浴するコアな常連客も多く、脱衣所は和気あいあい。男湯の天井窓から差し込む朝日は、眩しく美しいです。

清潔感のある脱衣所。
湯船は水風呂には地下水を使用しており、熱めの湯やサウナで、身体を芯から温めた後にコップにこれを注いで飲むと生き返るよう。地元のお母さんたちは、料理や飲料水用に大きなボトルに汲んで自宅へ持ち帰っているそうです。

サウナ好きから好評の90℃のサウナと、14℃という脳にくるような冷たさの水風呂を往復した後は、地下水をゴクリ。

三代目の清水純芳さん
3.八戸銭湯の新しい顔。『オールウェイズ』

洗い場には子どもの絵など、癒される鏡広告も。
こちらの『オールウェイズ』は2020年にリニューアルオープンし、設備も一新。設備・内装などを扱う企業が運営しているので、かゆいところに手が届きます。
軟水器を導入しているため、シャワーや湯船などはすべて軟水。柔らかな湯ざわりで、サウナ後の水風呂はスルリと羽衣をまとうよう。ミストルームもあり、じんわりと火照る身体を冷ますのも心地よいです。

お湯の温度は3段階あり、メインとなる湯船は40℃。そのほか42℃のあつ湯、37℃のぬる湯があります。

サウナは今後も進化予定!
ロビーの本棚には大量のコミックがあるので、のんびりとひと休みするのもおすすめ。農家直送の野菜を販売し、地元住民に鏡広告を募るなど、地元からの愛され具合も抜群です。

広々とした脱衣所。

温浴事業部の佐藤洋輔さん
ほかにも八戸には朝銭湯を楽しめる場所がたくさん。一日を気持ちよく過ごすため、早起きしてひとっぷろを浴びに出かけてみてはいかがでしょうか。
『八戸本』を制作した出版社「EDITORS」は、2021年2月に民事再生の申立てを行った「エイ出版社」から「街ラブ本シリーズ」『世田谷ライフ』『湘南スタイル』『ハワイスタイル』など、エリアに特化した出版事業を譲受した後継会社です。八戸市出身の編集者を中心に制作を進めた『八戸本』は、「街ラブ本シリーズ」の最新作として2022年12月に発行されて話題となり、たちまち重版。観光目的だけでなく、八戸に暮らす人、八戸で働く人、八戸を故郷に持つ人、八戸を愛するすべての人に向けた本です。この街の魅力を、ぜひこの一冊を通して再発見してください。『八戸本』は、八戸市内の主要書店で大絶賛発売中です。
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